一方のヘンリーはバンカー。72ホール目でついに追いつきました。英樹の中には「もうヘンリーはバーディーがとれない」という思いがあったんだと思います。18番を使ったプレーオフのティーショットはドライバーを握りませんでした。ドライバーで右にいくとトラブルにもなりかねないし。あれは素晴らしいマネジメントでした。
そしてセカンドでスーパーショット。残り277ヤードを逆光の中、ピンまで1メートルにつけました。これで決まり。アンビリーバブルでございます。
今後が楽しみですけど、こっちはもうしゃべりづらいです。限界が来ましたよ。「大魔神」こと佐々木主浩さんが「大谷(翔平)選手のことは語りづらい」って言ってましたけど、僕も同じです。
この先は4大メジャー制覇の偉業に向かっていくだけですね。
丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。
※週刊朝日 2022年2月4日号