NYで取材を受けるBTS(GettyImages)
NYで取材を受けるBTS(GettyImages)
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 世界中に旋風を巻き起こした「BTS」に代表されるK-POP。その成功のカギはデジタル化、グローバル化、ファン・サービスにあった―ー。在韓ジャーナリストの菅野朋子氏が読み解いた『韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか』より一部抜粋してお届けします。

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 K─POPアーティストの海外進出は今では珍しくなくなった。
グループには韓国以外の出身者が入り、多国籍の構成だ。もちろん、デビュー時から海外進出を意識してのことだ。

 K─POPグループに海外出身のメンバーを加えたのも芸能事務所SM社がさきがけだった。まず1997年に同社からデビューした「S.E.S.」には、中学まで日本で育ち帰国した在日韓国人のメンバーや英語が堪能なグアム島出身の韓国人がいた。
 

 2005年にデビューした一三人組のアイドルグループ「SUPER JUNIOR」には、既存メンバーに中国で選抜したメンバーを加えた中国版、「SUPER JUNIOR─M」があった。

 他社もこの流れを追った。JYP社では、「2PM」(2008年デビュー)にはタイ人メンバーが、四人組ガールズグループ「Miss A」(10年デビュー)には中国人メンバーが入った。そして九人組ガールズグループ「TWICE」(15年デビュー)は、日本人メンバー三人と台湾人メンバー一人、韓国人五人で構成されている。

 YG社も、四人組のガールズグループ「BLACKPINK」(16年デビュー)にはタイ人メンバー一人と、オーストラリア育ちの韓国人がいる。BLACKPINKはアメリカで人気を得ており、2020年にはビルボードのアーティストチャート100でガールズグループとしては初の一位を獲得。YouTubeチャンネル登録者数でこれまでトップだったジャスティン・ビーバーを抜いて世界一位となり、21年11月現在、登録者数は7000万人を突破している。

◆英語に堪能でインタビューも通訳なし

 英語が堪能なメンバーが多いことから、米国メディアのインタビューも通訳なしで行っていて、実はこれもグローバルに成功できた大きな要因のひとつといわれる。

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