カルガリー五輪のショートプログラムでのカタリナ・ヴィット。他国のコーチからは「肌の露出が多すぎる」とクレームが入った(写真/gettyimages)
カルガリー五輪のショートプログラムでのカタリナ・ヴィット。他国のコーチからは「肌の露出が多すぎる」とクレームが入った(写真/gettyimages)
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 4日に北京で冬季五輪が開幕し、盛り上がりを見せている。話題の中心はもちろん選手たちのパフォーマンスだが、近年の五輪で必ずトピックの一つになるのが、女性アスリートに対しての「性的視線」の問題だ。

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 昨年に開催された東京五輪でも新体操のドイツ代表選手たちが「ユニタード」という足首まで覆われた肌の露出を抑えた衣装で演技に臨んだことが注目を集めた。また、女子はビキニでプレーする選手が多く、このトピックでよく取り上げられることの多いビーチバレーでも、2016年のリオ五輪でエジプト代表選手がロングパンツと長袖シャツで試合に出場した。このケースでは宗教上の理由もあったが、従来とは違う肌を覆ったユニフォームでプレーしたことが話題となった。

 夏季の五輪に比べ、冬季は寒い環境の中で競技が行われるため、肌を露出して競技に臨むということは少ない。そんな中で女子フィギュアスケートはスカートで演技する場合がほとんどで、肌の露出が多いユニフォームで競技に臨む選手が多数派だ。

 だが、前回の平昌五輪ではフランス代表のマエ=ベレニス・メイテがパンツスタイルで演技し、日本人選手でも長年トップスケーターとして活躍した村主章枝が2006年にパンツスタイルで競技に参加。新体操と同様にフィギュアスケート界でも衣装の自由度が増し、肌の露出を抑えるユニフォームなどで試合に臨むことが今後一般的になりそうな流れも出てきている。

 とはいえ、女子フィギュアスケートの衣装については芸術性も重視されるスポーツということもあって、他競技と違う形で紆余曲折があり現在に至っている。

 先述の通り、現在ではフィギュアスケートに限らず多くの女子スポーツで「性的視線」を回避する傾向が強くなってきたが、かつては逆に「肌を露出しすぎ」ということで問題になった選手もいる。その選手とは旧東ドイツ代表で活躍したカタリナ・ヴィット。ヴィットは世界選手権を4度制し、五輪でもサラエボ、カルガリーで2連覇を達成するなど1980年代の女子シングルを代表するスケーターの一人だ。実力でも常に中心人物ではあったが、衣装が周囲の注目を集めたのが1988年のカルガリー五輪でのこと。

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ヴィットの“セクシーすぎる”衣装でルールが変更