東尾修
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 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、北京五輪スキージャンプ混合団体で失格となった高梨沙羅に「一度リセットしてほしい」と願う。

【写真】驚くほど大人の表情に…蜷川実花撮影でグラビア表紙を飾った高梨沙羅

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 北京五輪が2月4日に開幕し、日本選手の活躍、そして意外な結果に皆さんも一喜一憂されていることでしょう。開幕前は新型コロナウイルスの感染拡大で世の中が暗くなっていたが、北京五輪の日本選手の懸命さを見て、私も勇気をもらっている。

 その中で、7日のジャンプ混合団体に出場した高梨沙羅が、スーツの規定違反で失格となり、1本目のジャンプの得点が無効になった。他国の選手も次々と失格となり、世界でも大きな反響が起こった。これにはいろいろな意見があるでしょう。「どんな形であっても失格になっては駄目」「こんなに失格者が出るのは何かがおかしい」「競技開始前に全選手のチェックは終えるべきだ」などだ。私は競技の専門家ではないから、ルール上のことは言えないが、4年に1度という五輪の舞台。今、世界で求められている「透明性」という部分では、どういうチェックが行われているかがわからなかったことが、残念だなと思った。選手はこの一瞬にすべてをかけているわけだから。

 高梨にとっては、個人でも4位に終わり、団体へ気持ちを切り替えたところだったろう。1本目の得点が無効となった後、2本目を気持ちを強く持って飛んだ姿から見ても、本当にメンタルの強い選手であると感じることができた。だが、そんな高梨が翌8日にインスタグラムで投稿した謝罪のコメントを見て、複雑な思いになった。

 高梨は真っ黒の画像をアップし、「日本チームを応援して下さっている全ての皆様」と書き出し、「今回、私の男女混合団体戦での失格で日本チーム皆んなのメダルのチャンスを奪ってしまったこと、そして、今までチームを応援してくださった皆様、そこに携わり支えて下さった皆様を深く失望させる結果となってしまった事、誠に申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉を述べ、「私の失格のせいで皆んなの人生を変えてしまったことは変わりようのない事実です。謝ってもメダルは返ってくることはなく責任が取れるとも思っておりませんが今後の私の競技に関しては考える必要があります。それ程大変なことをしてしまった事深く反省しております」とつづったという。

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東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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