吉村大阪府知事ら維新の支援を受けて当選した斎藤元彦知事(左)
吉村大阪府知事ら維新の支援を受けて当選した斎藤元彦知事(左)

 泉市長によれば、斎藤知事の前任者である井戸敏三前知事の時は頻繁に連絡をとり、拒まれたことはなかったという。

 なぜ、斎藤知事は泉市長を避けるのだろうか。泉市長はAERAdot.の取材に心当たりをこう語る。

「斎藤知事が就任して間もない、昨年9月17日です。兵庫県下の市長や町長と意見交換をする市町懇話会が設定された。当日は市長や町長は万全を期してやってきます。私もそうでした。それが当日朝9時43分に担当課長に突然、メールが届き、キャンセルしますという。理由は台風でした。窓の外を確認すると、雨も降っていないし、台風の影響は感じられない。私は斎藤知事の携帯電話に連絡しました。斎藤知事に『課長へのメールだけでキャンセルはないでしょう。この日のために市長、町長は準備をしてやってくる。やむを得ない事情があるなら、知事名で書面を出すべき』と苦言を呈したのです。すると1時間ほどして、書面が斎藤知事の名前で届きました。それ以降、斎藤知事の携帯電話にかけても通じなくなった」

 泉市長は電話、面会を拒否される理由はそれ以外、思い当たるところはないと振り返る。そして、懸案事項の明石城、明石公園の整備についてはこう不満を漏らす。

「切らなくていい木まで切っている。おまけに、切った木は業者が産業廃棄物として処分しているのです。木を殺している。前知事時代からの計画だが、強引な伐採は斎藤知事になってからです。兵庫県知事になる前、斎藤知事は総務省から大阪府の財政課長として出向していた。大阪城公園はすでに民営化されているので、木を切り、民間が参入しやすい地ならしをしているのではないか。そういう計画があるなら、事前に明石市にも示してほしい。兵庫県のホームページではあたかも私が木の伐採を了承しているかのような書きぶりです。私が判子を押した許可は、文化財保護法にかかるもので、明石城をきちんとしますという形式的な内容で、木の伐採とは関係ない。責任転嫁をしている」

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記者団に問われ困惑する斎藤知事