「『シン・ゴジラ』の役で毎日映画コンクール女優助演賞と第40回日本アカデミー賞優秀助演女優賞の2つの賞を取ったことで、ドラマ出演が増えましたね。主人公の理解者や親友役に抜擢されることが多く、『アンナチュラル』では石原さとみさんを支える役を、『大豆田とわ子と三人の元夫』では、松たか子さんの親友役などを好演しています。個性的だったり、ひょうひょうとしていたり、そのキャラクターはさまざまながら、親しみを感じ、見ている人たちが『こんな友達がいたらいいのになあ』と思ってしまうところが、市川さんの演技の真骨頂だと思います」(テレビ情報誌の編集者)

■私生活は謎に包まれている

 視聴者以上に彼女のとりこになっているのは現場スタッフかもしれない。演技力はもちろんだが、撮影現場の市川は明るく朗らかでよく笑うという。「シン・ゴジラ」で共演した塚本晋也は「難解なセリフが一杯あるので、俳優はみんな必死。でも市川さんは本番直前までスタッフとゲッラゲラ笑っているんで、びっくりしましたね。僕はそんな余裕はなかった」と明かしている(「週刊文春」2月10日号)。また彼女の初主演映画「blue」のメガホンを取った安藤尋監督は、市川について「鉄棒をする場面では、炎天下で手の皮がめくれるほど練習してくれました。本心は内に秘めている、(高倉)健さんみたいな人なのかも」と同誌で賛辞を贈っていた。

「WEBメディアの取材でも、『建前が苦手で本音を言ってほしい、ものづくりにおいては気遣いはいらないと思っている』という趣旨の発言をしています。みんながのびのびできる雰囲気が大切で、『どんな撮影でも、みんなに楽しい気持ちで存在してほしいし、その状況が私にとっては幸せ』とも話しており、演者というよりクリエイターに近いイメージですね。彼女がいる現場は明るい雰囲気に包まれているんだろうなということが想像できます」(前出の記者)

 一方で、プライベートな情報があまり知られていないところも、彼女の人気の秘訣かもしれない。女性週刊誌の芸能担当記者は言う。

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