「年末に3週間ほど息子たちと過ごしました。みんな忙しいのに、私のためにいろんなイベントを考えてくれていて、ロスのユニバーサルスタジオに連れていってくれたり、餃子大会を開いたり。申し訳ないほどハッピーハッピーで、子育ての大変さなんてみんな報われた思いです」
そんなハッピーな親子関係を築けたのも実践した0歳教育のたまものかもしれない。
とはいえ、子育ての黄金期である0歳教育で失敗してしまったと感じている人はどうしたらいいのか。アグネスは「何歳になっていても遅すぎることはありません」と断言する。
「どんな子でも、いくつになっても愛情は欲しいものです。子育てで後悔しているなら、素直に謝り、『許してね。愛している』と伝えればいい。自分の気持ちをわかってもらえているはずと勝手に想像せず、確かめることが大事だと思ってます」
アグネス自身も失敗したと感じた瞬間はあったという。アメリカに留学した長男の学校行事に参加したかったが、本人から「毎回来なくたっていい」と言われていたので、長男が学校で行ったミュージカルで主役になったときも観に行かなかった。だが、次男が留学したときに、長男から「ママ、僕の行事のときには来てくれなかったけど、弟のときはそうしないでね」と言われたという。
「そう思っているならなんで言わなかったのかって、私はショックでした。カチンときてしまって『もういいよ!』と言って出ていっちゃったんです。空港に向かう帰り道で考え直し、もう一度息子の家に戻り抱き合って泣いて謝ったんです。それでも取り返しのつかないことをしたと今でも思っていますが、取り返すことはできます」
アグネスの言う「0歳教育」は成長した後でも効果てきめんということのようだ。(本誌・鈴木裕也)
※週刊朝日 2022年3月25日号