女子のホープは、現在13歳の島田麻央だ。ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪シーズン開幕を16歳で迎える島田は、現行の規定では五輪プレシーズンからシニアデビューが可能になる。ただISU(国際スケート連盟)はシニア大会に参加できる最低年齢を現行の15歳から17歳に引き上げる提案について今年後半に投票を行うことを明らかにしており、その結果によっては変更があるかもしれない。
2019年全日本ノービスB、2020・2021年全日本ノービスAを制している島田は、早くからミラノ・コルティナダンペッツォ五輪での活躍が期待されてきた。ノービス推薦選手として出場した今季の全日本ジュニアでも優勝しており、来季デビューする予定のジュニアでも強さを発揮しそうだ。
島田の武器は2021年3月の京都府選手権で日本女子として初めて成功させた4回転トウループで、その後も継続的に試合で成功させてきた。また島田は11歳で臨んだ2020年全日本ノービスで、トリプルアクセルにも挑んでいる。その際は転倒したものの、「浅田真央選手みたいなトリプルアクセルを跳べるようにしていきたい」と意欲を持ち続けてきた。そして3月26日に行われた京都府選手権で、ついにトリプルアクセルを成功させたのだ。
北京で輝く先輩の姿を見た日本の若手達は、4年後の大舞台でどんな滑りをみせてくれるのだろう。(文・沢田聡子)
●沢田聡子/1972年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤めながら、97年にライターとして活動を始める。2004年からフリー。シンクロナイズドスイミング、アイスホッケー、フィギュアスケート、ヨガ等を取材して雑誌やウェブに寄稿している。「SATOKO’s arena」