4月9日、秋篠宮家の長男悠仁さま(15)は筑波大付属高校(東京都文京区)の入学式に臨んだ。皇室に生まれた皇族が学習院以外の高校へ進学するのは戦後初めてのことだ。一方で入学式の光景からは、秋篠宮家の家族関係が透けて見える場面でもあった。
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朝8時前、入学式に向かう生徒らがぞくぞくと筑波大学付属高校の校門をくぐる。
濃紺のスーツにストライプのネクタイをしめた悠仁さまも、生徒らの集団にまじって門をくぐった。
2月の受験時と同様、この日も肩に黒いリュックを背負う。緊張もあるのか、ややうつむき加減で敷地に入った。
すぐに敷地内で報道陣の取材に答えた悠仁さまは、
「入学式を迎えることができて、とてもうれしく思っています」
と話し、学校生活については、こう抱負を語った。
「学業に励みながら興味を持っていることや関心を持っていることをさらに深めていきたいと思います。諸行事などの学校生活も楽しんでいきたいと思います」
笑顔を見せる場面もあった。
「新しい制服はいかがですか」と問いかけられると、ニコっと表情を崩し、
「これスーツなんです」
筑波大付属高校は私服通学のため、生徒らはスーツや制服風のスカートにブレザーを合わせるなど、思い思いの服装で晴れの日に臨んだ。
■名前を呼ばれると「はい」と返事
3月17日の卒業式では、ご両親と3人で写真におさまり感想を述べていたが、今回は入学式にひとりで向かい報道陣とやり取りした。成長を感じる。
1時間後、秋篠宮ご夫妻が門に向かって歩いてきた。紀子さまは、すれ違う保護者や学校職員らに笑顔で会釈。さらに沿道の女性から、「おめでとうございます」と声をかけられると、ご夫妻そろって立ち止まり頭を下げた。長男の慶事だけに、おふたりとも表情が柔らかい。秋篠宮さまに至っては、沿道に向かって手をふる異例の”サービス”ぶりだった。
沿道にいた“皇室追っかけ大学生”で悠仁さまが好きと言う阿部さんは、こう感想をもらす。
「3月のお茶の水女子大学付属中学校の卒業式では、つめ襟の学生服をお召しでした。ところが今日のスーツ姿を拝見して、大人に近づいていらっしゃるなあと成長を感じました。秋篠宮家は、いろいろ大変なご様子でしたが、ご夫妻のお顔が明るい。これからいいことあるといった雰囲気でしたね」
校門のすこし前で紀子さまがバックから資料を取り出すと、秋篠宮さまも歩きながら覗き込む。どこにでもいる普通のご両親の姿だった。