佐々木朗希選手
佐々木朗希選手

 いかに160キロでも球速ほどの威力がない時には打たれる。でもそれでいい。直球がどういった状態なら打たれるか、基準になる。打ち込まれれば「ストライクゾーンで勝負」というスタイルを崩したくもなるだろうが、崩す必要はない。佐々木朗希は「ボール球、見せ球は必要のない投手」になれる。その中で球数が少ないスタイルを確立できれば、試合の勝敗が決するまで投げられる。

 3試合に投げて2勝0敗。最高と言っていい。もう勝ちをあせってリズムを崩すことはないだろう。あとは大量点をもらった時に、いかに省エネの試合を作れるか。必ずどこかで疲れは来る。その時期も乗り越えて年間20試合以上先発できたら、とんでもない記録を残しそうな期待感がある。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2022年4月29日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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