ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のピノコちゃんです。
【写真】2万匹に1匹の貴重な猫の「やんのかステップ」風ショット
* * *
鷹野ピノコ、9歳女子。繁殖犬として多くの子どもを産んで次々と引き離され、子どもたちは遠くへ売られていった。
豆柴として完璧な身体バランスと、可愛い顔立ちだから、繁殖犬として便利に使われてきたのだろう、きっと。
名前は、ブラック・ジャックの助手である可愛らしい女の子からもらった。
今年3月、里親募集の写真を見た瞬間、以前家族だった柴犬の遼太郎とうり二つのこの子に一目ぼれした。
縁組が決まって、4月1日、わが家にやってきたピノコは、家に上がるやいなや、フローリングの上でおしっこをしてみせた。初めての場所が不安で、マーキングしたのだろう。
今ではすっかり落ち着いて生活している。
保護犬の飼育は難しいといわれる。ピノコは手から餌を食べることがないばかりか、リードをつけることもできなかった。中には、リードをつけるのに3年かかった例もあるという。
そこで、まずリードをつけることと、リードをつけて散歩することを目標に設定した。
首輪をハーネスに変えたり、一番細いリードでドッグランを走らせたりすること3週間。なんとかリードをつけて散歩することに成功した。
今でも、ちょっとした僕の動作に、ビクッと反応することがあるけど、それでも足元から離れようとしない。愛された経験のない保護犬だから、余計に人の愛情が欲しいのだろうか。
仕事から帰ると、この写真の表情で「お帰り、愛ちてゆ」と出迎えてくれ、仕事の疲れが霧消する。この子は、愛情を注ぐとさらに大きな愛情で返してくれる。ピノコなしの生活は考えられない。(長野県茅野市/64歳/高校講師・大学講師)
【原稿募集中!】
「犬ばか猫ばかペットばか」では、みなさまからの原稿をお待ちしております。
原稿は800文字程度で、ペットのお写真(2枚までOK)を添付のうえ、下記メールアドレスまでご送付下さい。
必ず名前、住所、年齢、職業、電話番号のご記入をお願い致します。
尚、掲載は本コーナー(外部配信含む)と「週刊朝日」の誌面となります。謝礼は6千円。
mypet@asahi.com
※著作権は本社に帰属します
※週刊朝日 2022年8月5日号