■ジョニー・クエト(野球)

 メジャーで通算135勝(2021年終了時点)を誇る右腕のジョニー・クエトは、ピッチャーというポジション、そして打撃が下手なのにも関わらず、シルバースラッガー賞(シーズンの各ポジションで最も打撃が優れていた選手が受賞)獲得で5万ドル(約650万円)のボーナスという契約でジャイアンツ入り。前所属チームのレッズでは通算打率.107で、長打も1本しか打っていなかったクエトは当たり前ではあるが、移籍先のジャイアンツでも全く打てず。そもそも、ほぼ実現不可能な契約を結んだのが謎だが、ボーナスを得ることなく今季からはホワイトソックスでプレーしている。

■マイケル・ジョーダン(バスケットボール)

「さすが!」と思うようなカッコイイ条項が入っていたのが“バスケットボールの神様”マイケル・ジョーダンだ。ジョーダンのような世界のスーパースターとなれば年俸がケタ違いになるため、所属チームはケガのリスク軽減を目的に、チームが認めた場所以外でのプレーを禁ずることが慣例である。そんな中、ジョーダンがチームに求めたのは「好きな時にバスケットボールをプレーさせてくれ」というものだった。ジョーダンのバスケットへの愛が感じ取れるエピソードとして現地では有名な話でもある。ちなみに、ジョーダンは1994年にメジャーリーグを目指し野球をプレーしていた時も、ブルズから400万ドル(約5億)の給料が支払われていたという。何から何まで特別扱いなスター選手は後にも先にもジョーダンぐらいしか存在しないかもしれない。

■ステファン・シュヴァルツ(サッカー)

「宇宙に行ってはいけない」という変な条項が契約に含まれたサッカー選手も存在した。スウェーデン代表などでも活躍したステファン・シュヴァルツは宇宙への並々ならぬ興味を持っていた人物として有名で、宇宙へ旅立ちたいとの願望を公言していた。加えて、シュヴァルツが1999年にプレミアリーグのサンダーランドと契約を結んだ当時は、2002年までに商業的な宇宙への旅が可能になると言われており、チーム側はこれを危惧。契約途中に地球からいなくなるのを懸念したチームは「宇宙旅行は禁止」との規定を設けた。実際には宇宙旅行のサービスが販売されることなく、シュヴァルツはサンダーランドで5年間プレーし、現役を終えている。

暮らしとモノ班 for promotion
「最後の国鉄特急形」 381系や185系も!2024年引退・近々引退しそうな鉄道をプラレールで!
次のページ
解雇になったのが“福”となすことも