これがきっかけで、“本格派トルネード右腕”と注目を集め、同年のドラフトで巨人から育成1位指名された。
11月23日、巨人の新入団選手としてファン感謝デーに登場した高井は、4万人以上のファンを前に「1日でも早くジャイアンツの守護神として投げられるよう頑張ります」とビッグな目標を掲げた。
1、2年目はケガに泣いたが、3年目の19年にイースタンで公式戦デビューをはたすと、7試合に登板して2勝。翌20年5月31日の紅白戦では、3者連続三振でネット裏の1軍首脳陣にアピールした。3軍戦にもチーム最多の22試合に登板したが、2軍戦は1試合登板にとどまり、同年オフに戦力外通告を受けた。
現在は社会人のジェイファムで現役を続行。昨年7月3日、古巣・巨人3軍との交流戦にリリーフで登板した高井は、1イニングを1安打1奪三振の無失点に抑えている。(文・久保田龍雄)
●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2021」(野球文明叢書)。