杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつ病によりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』など。静岡市で少人数制塾「杉山塾」(http://fancynancy.jp/sugiyamajuku/)を運営中。ツイッターのアカウントは@suginat
杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつ病によりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』など。静岡市で少人数制塾「杉山塾」(http://fancynancy.jp/sugiyamajuku/)を運営中。ツイッターのアカウントは@suginat

 定期テスト廃止の裏側には、「勉強が一夜漬けになりやすいため」という理由もあるそうです。しかし、一夜漬けでもなんでも、今まで勉強してきた全範囲を復習し、暗記して頭の中に入れるという作業は、勉強をすすめていくうえで必要な作業のように思います。

 たとえば、百人一首をコツコツと初めから1日に1句ずつ覚える、という方法で勉強したとします。そして全てを覚え終えた100日後に、「それでは、一つ目の句を言ってみて」と聞かれて、答えられる人はいるでしょうか。

 コツコツ勉強するのと併せて、勉強した範囲をきちんと復習する機会がないと、最初のほうをすっかり忘れてしまうことが多いのです。

 定期テストは、「自分は、今までの範囲を大体このくらいまで理解できているのだ」と測るためのバロメーターにもなり得ます。生徒の自主性を重んじるのは大切ですが、「定期テスト」という便利なツールをなくしてしまうのは、少々惜しいような気がするのです。

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