2017年7月、ピコ太郎さん(右)とポーズを取る岸田文雄外相(当時)
2017年7月、ピコ太郎さん(右)とポーズを取る岸田文雄外相(当時)
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「好きなことで、生きていく」と、かつてCMで謳ったYouTube。今や生活に欠かせない存在になりつつあるが、あらためて現在に至る変革の要素を引き出すと、やっぱり「好きなこと」だった。YouTubeの日本語版がスタートして15年を振り返ったAERA 2022年6月27日号の記事から。

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 これまでの価値観がドラスティックに変化している分野もある。テレビの世界だ。

 マス(大衆)のいる場所が、テレビの前とスマホの前に二分している、と話すのはタレントのDXを支援しYouTubeチャンネルの開発・運用を多く手がけているFIREBUG代表の佐藤詳悟さん。16年に同社を設立する以前は吉本興業でロンドンブーツ1号2号をはじめとした芸人のマネジャーを務め、コンテンツ開発に携わってきた。

「かつてタレントの主戦場といえばテレビでした。テレビからスマホへ民族大移動が起きて、そのユーザーの背中を追ってタレントやクリエイター、企業が流れていった。そうした動きがこの10年ぐらいにありました」

やらされを敏感に察知

 嵐や藤田ニコルを始め多くのタレントがYouTubeチャンネルを開設した19年は、「芸能人YouTuber元年」といわれる。そしてさらに、コロナ禍が“進出”に拍車をかけた。とはいえ皆が皆、YouTube上でテレビと同じように活躍できるわけではない。

「テレビは団体競技なんです。監督がいて、テレビ局や制作会社が表現したいものをチームとして作っていく。そこに演者としているのがタレントです。一方、YouTubeやSNSは、その人自身が発信する個人競技。自分で企画して自分で演じられる人じゃないと、フォロワーは定着しません」(佐藤さん)

 さらに、SNSでは「やらされている感」「言わされている感」を視聴者が敏感に察してしまう、と佐藤さんは指摘する。

「自分の言葉で話していないと嘘っぽさが出るし、ファンがついていきません」

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YouTubeで人気になったタレントの共通項