──須崎に共感できる部分はありますか。
杉野:わかるなってところはあります。ちゃんと感情が動いていて、一生懸命生きている。あとは、自分を大人っぽく見せたいってところかな。僕にも昔、そういうときがあったなと。
──そういう時期がありました?
杉野:あります。子どものころですけれど。責任感がすごく強かったので、自分が頑張らなきゃって思ったり、親にいい顔を見せなきゃと思ったり。
でも、役と自分に共通点がないほうが演じやすいです。自分と全く違って、その人を想像しながら役を自分のなかに入れていくってほうが切り替えがしやすい。共感しすぎると、うまく切り替えられないときがあって。それは自分のなかでも課題だと思っています。
──2023年には「どうする家康」で、NHK大河ドラマに初出演されます。意気込みは?
杉野:大河ドラマは、ある意味、挑戦です。今と時代背景が全然違うので、役柄だけでなく、その環境から自分に取り込んでいかないといけない。それは自分にとってなかなかハード。かつ、ほかの作品(現代劇)も撮りながらやっていくとなると、「挑戦」になるところが多いです。作品に関われる期間も長く、一つひとつの作品にどれだけ熱中できるかと役作りに集中しながら臨みたいです。