──あまり人を好きにならないということですが、どんな人に惹かれますか。
杉野:他の人を軸にして考えず、自分自身に集中している人がいいです。僕は、好きな人に振り回されて、自分の軸で生きていない人っていうのが、どうしても疑問に感じてしまうんです。
あとは、愛がある温かい人。それはもう、言葉で表すのでなく、自分が感じるものなんですけれど。それと、誠実な人がいいです。繊細でピュアな部分がある人かな。
──いいなと思う相手に、ご自身からアピールはされますか。
杉野:うーん、そういうことはあまりしないです。自分がその人としゃべりたいと思う、でも恥ずかしくてしゃべれない、みたいなことはあります。素敵な人と話すのは、やっぱり難しいです。それは男女問わずに。素敵な人とは、距離の詰め方が難しい!
■素敵な人の前は緊張してしまう
──素敵というのは、やはり自分の道を追求している人ですか。
杉野:それもありますし、人のことをきちんと考えて思いやれる温かい人です。最近は、機械的に言葉を発したりだとか、「ありがとう」っていう言葉に心がこもっていないだとか、そんな人が多いと感じていて。人を思いやれる方に出会ったときには、「ああ、本当に素敵だな」と思って、緊張して話せなくなったりします。前に作品でご一緒した堤真一さんや、このドラマで共演している西島秀俊さんは、そうです。西島さんとは、撮影を通して少しずつ話していけたらいいなと思っています。
──逆に、ご自身がこんな姿を見せたいというのはありますか。
杉野:そうですね。自分ももっと大人になって現場を引っ張りたいという気持ちもあるけれど、まだ自分自身のことで精いっぱいなんです。輪を作りたいけど、まずは自分が楽しめる環境を作ることからかな。もっと役者として大きくなったときに、自然とそれができるようになればいいなと思っています。
以前ドラマで共演した木村拓哉さんは、正直で、人にこう見せようというのではなく、自分本来の姿でいらしてすごくかっこよかったです。自分がどうしたいかを考え、周りに目を配る。そういう人は現場でもヒーローです。