「肌の乾燥」におすすめの食材&食べ方とは?
寒くて乾燥する冬は、肌がかさついたり、かゆくなったりといった肌トラブルが起こりやすくなります。また、女性に多い貧血も、肌の乾燥に悪影響を与えます。赤血球中のヘモグロビンが不足することで、全身に酸素が行き届かなくなり、肌だけでなく髪や爪も潤い不足になってしまうのです。
肌の乾燥に対して、漢方では血行をよくするアプローチを行います。南雲先生のおすすめ食材は、松の実と黒豆。松の実は、生薬名を海松子(かいしょうし)といい、漢方では活力アップや血を補うとされる代表的な食材です。料理のトッピングなど、手軽に活用してみましょう。正月のおせち料理に欠かせない黒豆は、「腎(じん)」(下記参照)の働きを高めてくれる食材でもあります。冬は特に積極的に摂るとよいでしょう。
五行説にみる冬の養生
東洋医学では、自然界のあらゆるものは5つの性質からなると考えられ、これを「五行説」といいます。人の体の臓器も上図のように5つ(五臓)に分けられ、西洋医学でいう腎臓・肝臓などの臓器よりも広い意味をもっています。五臓のうち冬に深く関係するのが「腎(じん)」で、腎臓や膀胱、成長や発育、生殖にかかわるところです。「腎」の働きが悪くなると血流が悪化し、老化が進んでしまうため、腎を補うとされる黒い食材(黒豆、黒米、黒ごま、海藻類、しいたけ、黒きくらげなど)を心がけて摂るようにしましょう。
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監修/南雲久美子(なぐも・くみこ)先生
杏林大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学、関東逓信病院、北里研究所東洋医学総合研究所での研修を経て、1996年より現職。東洋医学と西洋医学を融合した治療を行っている。