家庭でも揚げ油は漉(こ)して何度か使い回すことが多いが、外食チェーンなど、コストカットが必須のところでは、油を交換する回数を減らすのは当たり前。まるで秘伝のタレのように、下手をすると何週間も換えられず、新しい油が継ぎ足されるだけということさえある。

 それだけでなく、油そのものが低価格で粗悪品だ。そのレベルの油では、原材料の菜種や大豆はほとんど遺伝子組み換えだ。それでもまだマシな方で、もっとコストをカットするために、さらに安価なパーム油(原材料はアブラヤシ)由来のショートニングを使っているところも多い。そうなると、揚がった食品はどれほど酸化が進み、毒性の強い物質に変化しているかわかったものではない。

 揚げ物はよくないと言われるが、脂っこいものをたくさん摂ることが身体に悪いのだろうといった程度にしか理解されていないのではないだろうか。だから、量をたくさん食べなければいいと思われているような節もある。そんなに生やさしいものではない。居酒屋チェーン店で揚げ物を食べるということは、口にするのも危険な強烈な猛毒を、命がけで食べているようなものなのだ。

■加齢臭対策に効果的な「ネバネバ」と「大豆」

 食事の影響というのは、よい影響も悪い影響も食べてすぐに出るわけではない。数カ月後、あるいは数年後になって現れることが多い。だから、食習慣を変えてもその効果はすぐには出ない。けれども、出ないからといってよい方法を継続しなければ意味がなくなることも頭に入れておいてほしい。

 生活習慣病になるということは、悪い習慣を続けた結果なのだ。悪い習慣を断ち切る最良にして唯一の方法は、よい習慣を身につけ、実行し、継続することだ。

 これまでと同じように付き合いで飲みに行ったとしても、それまでの習慣を一度、見直してみればよいのだ。具体的には、何も考えずにオーダーしていた肉類や揚げ物類をあえて注文せずに、他のメニューを注文してみる。

 例えば、冷奴などのシンプルな豆腐料理、納豆があれば迷わず注文。さらに、山芋とかオクラ、めかぶなどのネバネバ食品があればなおいい。大豆にはイソフラボン、レシチンといった私たちの健康を守り増進してくれる作用のある栄養分が豊富に含まれている。また、大豆タンパクの主要成分ベータコングリシニンという物質は体内の中性脂肪を燃やす手助けをしてくれる。

 納豆はいわゆる納豆菌を使って大豆を発酵させた発酵食品だが、発酵食品は私たちの身体の免疫力を強化するのに役立ってくれている。

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