──学内保育園の運営はどのように行われていますか
男女共同参画室と連携・協力しながら、保育園運営委員会が入園選考などの意思決定を行っています。保育園運営委員会の指導・監査のもと、各保育園に設置されている運営小委員会が入園申請書類のチェックや施設の管理など、日常的な事務業務を行っています。保育園の運営にかかるコストは大学の運営費で賄われています。
──学内保育園に入園を希望しても入れない「待機児童」はいますか
学内保育園を設立した当初は認可保育所の待機児童があまりにも多く、学内保育園でも希望しているのに入園できないお子さんがいました。しかし、認可保育所の増加や学内保育園の増設などで対応した結果、現在は学内の待機児童は解消されました。もちろん学内に設置された保育園であるため、スペースにも限りがあり、大学構成員全体のお子さんを受け入れることはできません。そのため、利用希望者に入園前・入園後も継続して認可保育所への申請を行っていただくことで、年度途中でも可能な限り利用希望者を受け入れられるようにしています。さらに、自治体の保育所の入園優先度が低い学生や、外国から来たばかりの留学生・教職員などを積極的に受け入れることで、本学構成員が子育てをする上でのセーフティーネットとしての役割も果たそうとしています。また、日本語に慣れていないお子さんが過ごしやすいように、英語対応可能な保育士を配置するという工夫も行っています。
──新型コロナウイルス感染症の影響は
学内保育園は、東大の学内の活動制限指針ごとにどのように対応するかをあらかじめ定めており、昨年の4月、5月は活動制限指針の引き上げに伴い一時閉鎖していましたが、保育園内の衛生管理を徹底して6月以降は一貫して開園しています。保護者参観などのイベントの中止に関しては、保護者から残念だという声もあったので、今後対応を考えていきたいと思っています。
昨年度は留学生の減少などの影響を受け、学内保育園の利用者が例年より少なくなっている一方で、ベビーシッターサービスの割引券の利用希望者は例年より増えました。こちらに対しては割引券の発行枚数を昨年度の4倍に増やして対応し、必要な人全員に行き渡るようにしました。