「スクワット以外の種目は限界まで10~15回行った後、5秒休んで、さらに3回ほど追加で出しきる。できなくなるまできちんと行えば、自重でも十分です」
(4)押した後は、引く筋トレのローイングだ。オペラ歌手のように手を組み、全力で引っ張り合いながら右に左に大きく引ききる。背中、肩、腕の筋肉が刺激を受ける。
筋トレ中は息止めない
(5)椅子に座って「背筋」を鍛えよう。足を開く。背中を丸めて体を前に倒し、背中を反らせて体を起こす。
「肘(ひじ)を前に出すと背中を丸めやすい。その姿勢でおへそをのぞきます。体を起こすときは顔を上げて肘を引くと、しっかり背中を反れる。地味に見えますが、背中の脊柱(せきちゅう)起立筋にかなりききますよ」
負荷を弱くしたい場合は、膝(ひざ)を押しながら体を起こす。
(6)「足上げ腹筋」は椅子に浅めに腰かけ椅子の後ろを持ち、両足をできるだけ高く上げて下げる。膝を伸ばすほど負荷が上がり、曲げるほど負荷が下がる。
「腹筋はつりやすいので、終わったらうつ伏せで10秒背中を反らせましょう。オットセイのポーズです。筋トレ中は息を止めないように注意してください」
(7)最後はその場でジョギング。負荷の強い持久運動を休憩を挟んで行い、持久的体力を高める。
「かなり軽く20秒、軽く20秒、強めで20秒行ったら20秒休んでさあ本番!『頑張って強くを20秒+休憩10秒』を4本! 本番セットでは腿(もも)を高く上げましょう。(6)まではあまり汗をかきませんが、最後のジョグではうんと息を上げていきます。これで終了です」
1日おきに15分ということは、週3日とすると週45分。どんな効果があるのか。東北大学大学院医学系研究科講師の門間(もんま)陽樹さんは言う。
「過去の研究結果を統合すると、筋トレを週30~60分する層は、総死亡、心血管疾患、がんの死亡や発症のリスクが最も低かった。健康を考えると、筋トレを生活習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。持久的な運動を合わせると、さらにリスクは 下がります」
(編集部・井上有紀子)
※AERA 2022年7月18-25日合併号