片づけを始める前は、仕事とプライベートの境界線がないような生活でした。家に帰って散らかったリビングを見ては「これを片づけることから始めないといけないのか……」と落ち込み、パソコンの前でごはんを食べて夜中まで仕事をしていました。
物に囲まれて疲れる生活を終わりにしたいと思い立ち、プロジェクトに参加。
結果、今までの生活が激変します。
現在、家の中やスタジオには、本当に必要な物だけがある状態。周囲の人から「あけみさんの家はいつ行ってもきれいだ」と言ってもらえるほど、きれいに整理して収納されています。「もっと早く片づけのプロに頼ればよかった」とあけみさんは笑います。
さらに、朝6時に起きて夜9時に寝るという規則正しい生活になり、テレビを見ながらゆっくりごはんを食べるようになりました。日課は、仕事前に2時間ほどかけて家中に掃除機をかけ、ポストまで拭いてピカピカにすること。
「毎日の掃除のおかげで風水的なものがよくなったのか、いいお知らせがたくさん舞い込むようになりました。ずっとやりたかった仕事が次々と決まり、来年は福岡でファッションショーも主催するんですよ」
あけみさんをここまで変えたのは、何だったのでしょうか?
これまでは、使わないとわかっていても「もったいない」「いつかスタジオの仕事で使うかも」となかなか物を捨てられませんでした。手に入れるのに苦労した小物や、撮影のためにオリジナルで作った洋服の数々。思い入れのある物ばかりでした。
「プロジェクトに参加して、すごくお気に入りだった装飾品を1つお客さんに譲ったんです。そしたら『ここに飾っているよ』と写真を送ってきてくれて、うれしかったのと同時に、物はただ持っているだけではダメなんだと気づきました」
ここからあけみさんの“捨てスイッチ”が入ります。
「家でずっと開けていない棚の中は不要品」と定義して、中身をよく確認することなくすべて捨てました。ソファやテーブルなど大きな物も躊躇なく捨て、収納棚の中が空っぽになると、家の中の風通しがとてもよくなったと感じるように。