「春に3日の晴れなし」というように、天候が目まぐるしく変化する日が続いていますね。でも、この時期を超えれば温暖で過ごしやすい季節がやってきます。野山は若葉が芽吹き、鮮やかな花も咲き始めます。

そんな野山の自然を体感する遊びとして、トレラン(トレイルランニング)があります。ランニングといえば、河川敷や公園を走るものだと思っている方もいるかもしれませんが、数年前から山を走るトレランも人気があります。そこで、今回は初心者でも楽しめるトレランの基本をご紹介します。

走りやすい山を選べばトレランはそれほど難しくありません
走りやすい山を選べばトレランはそれほど難しくありません
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里山ならコースの難易度が低くて快適に走れる

トレランはハイキングコースを走ります。上級者になると登山道を使って、標高が1000m以上ある山頂まで走ることもありますが、これまで山を走ったことのない人にはあまりおすすめできません。まずは、身近にある里山を走ることから始めましょう。

標高の高い山の場合には、トラブルが発生した場合に自力で下山できないなどのリスクがありますが、里山であれば民家や車が通れる道路が近くにあるので、もしものときにも安心です。アップダウンも少ないため、コースの難易度が低く気持ちよく走れるというメリットもあります。

里山のトレランをするときには、ロードのランニングのように走り続ける必要はありません。きれいな景色や珍しい植物があれば立ち止まって写真を撮ったり、傾斜のきつい坂では歩いても構いません。

自分のペースで風を感じながら、気持ちよく走りましょう。

アップダウンが少ない里山なら気持ちよく走れます
アップダウンが少ない里山なら気持ちよく走れます

ゆるトレランをするときの注意点

トレランをするときに気をつけてもらいたいのは、歩いている人に迷惑をかけないように走るということです。トレランをする人の中にはマナーの悪い人もいて、山のルールを無視して他の人に迷惑をかけてトラブルになるということがあるようです。

・すれ違うときには走らずに歩く

・追い越すときは声をかける

・コースから外れない

・会った人には挨拶をする

少なくともこの4点だけは忘れないようにしましょう。山のルールとしては他に、上り優先というルールもありますが、基本的には相手優先だと考えてください。狭い道でどちらかが待たなくてはいけなくなったときには、相手に道を譲るようにしましょう。

また、できるだけ単独でのトレランは避けてください。トレランで重要なのはリスク管理です。捻挫や滑落などのトラブルは必ず発生するものと考えて、それにすぐに対処できるように複数人で山に入るように心がけてください。

もうひとつ気をつけてもらいたいのは、夕方以降は山に入らないという点です。春はまだ日が短いので、夕方にトレランをすると、走るのに熱中して気づいたら日が沈んで、道が見えなくなることがあります。

そうならないためにも、できるだけ15時までには山から出られるように計画を立てましょう。走ってみて思ったよりも時間がかかるようであれば、予定していた場所に到着していなくても、引き返しましょう。

山のルールを守って、周りの人に迷惑をかけないように心がけながら走りましょう
山のルールを守って、周りの人に迷惑をかけないように心がけながら走りましょう

里山のトレランなら必要最低限のアイテムでOK

本格的なトレランをするのであれば、様々なトレランアイテムを揃える必要がありますが、里山のゆるトレランなら、普段履いているランニングシューズで問題ありません。ただし次の3つは持っていきましょう。

・水

・携帯食

・携帯電話

里山なので携帯電話が圏外になることはほぼありません。迷子になって遭難するリスクもほとんどないので、最小限の荷物で気軽に走れます。ただし、水分は十分な量を持っておきましょう。トレランは思った以上に汗をかきますし、水場がない山がほとんどです。

食べ物も少しは持っておいたほうが安心です。ただし、里山の入口付近にコンビニやスーパーがあるなら必須ではありません。事前にグーグルマップなどで周辺のお店をチェックしておきましょう。

いろいろと注意点を挙げましたが、マナーをきちんと守って、十分な準備をしていればトレランはストレス解消にもなり、とても楽しいものです。里山のトレランなら敷居がそれほど高くありませんので、天候の良い日に仲間を誘って近所の野山を走ってみてはいかがでしょうか。

里山のゆるトレランなら軽装でもOKですが、水だけはしっかり持っておきましょう
里山のゆるトレランなら軽装でもOKですが、水だけはしっかり持っておきましょう