小川:猫の習性のひとつとして細いところにのったり、歩いたりすることが挙げられます。窓の外もよく見たがるので、窓際の細いスペースに来たときはチャンスです。そこで光が十分に差し込んできたら逃さずに撮りましょう。
<瞳を大きく撮るには?>
小川:毛布などに潜り込む習性を利用します。毛布をちょっとだけめくってみると、それまで暗い所に入っていたので黒目が大きくなっていたりします。キャットタワーの穴も大きく丸く、かわいく見える黒目をねらうには効果的です。
<毛糸玉で遊ばせて>
小川:毛糸玉やボールなど、面白がって反応してくれたところをすかさずねらいます。ビー玉も好むので、よい瞬間が撮れます。丸いものは一般的に使いやすいですね。
■遊具で誘導して撮る
さまざまな猫じゃらしを試すのがコツ。猫の好奇心をくすぐりながら撮影。
<猫じゃらしで遊ばせながら>
小川:右手にカメラ、左手に猫じゃらしを持ちます。レンズは24~70ミリなどのズームが便利。猫じゃらしに飽きてくる場合は誘い方にひと工夫を。何かのすき間から猫じゃらしをちょろっと出すとそれまで興味を示さなかった猫も食いつきます。
<二人一組で誘導する>
小川:猫の大きな動きをねらいたいときは、二人一組になって撮影を。一人が猫じゃらしを使ってあやすスタイルがもっとも撮りやすいです。一人でやる場合は、釣りざおタイプの猫じゃらしなどを使って片手でカメラを持ち撮影します。
構成:池谷修一(編集部)
写真・解説:小川晃代(おがわ・あきよ)
1980年埼玉県生まれ。トリマー、ドッグトレーナーなど、さまざまな動物に関する資格を持つペットフォトグラファー。東京都世田谷区でペット専門の写真スタジオ「アニマルラグーン STUDIO」を運営。著作多数。
※『アサヒカメラ』2019年12月号より抜粋。本誌では別カットの撮影方法や「ネコ写真コンテスト」についても掲載されています。