撮影/北原千恵美
撮影/北原千恵美

 毎日3回は体重計に乗り、家では着圧レギンスにトレーニングスリッパ。お風呂上がりには核酸ドリンクも欠かさない。パンプスを履き続けたくて、丸めたタオルを足指でつかんで足の指のつけ根を鍛えるエクササイズも始めた。ストレスなくそれができるのは、流行の服でも高価なだけの服でもなく、自分が自分に似合うと思う、好きな服だけを着ているからだ。

■やりたいことを貪欲に

「好き」に加えてもう一つ、大切にしていることがある。

 インスタを始めて7年。批判コメントに落ち込むこともあった。それでも続けてきたのは、「毎日楽しみにしています」というコメントや、フォローしてくれる人たちとの「絆」を大事にしたかったから。ディレクターを務めるブランドの名前は、スペイン語で絆を意味する「ラソ」+自宅の緯度。購入してくれる顧客といつも絆で結ばれている、という思いを込めた。

 看護師時代は集中治療室にも勤務した。同級生が心筋梗塞で急死したこともある。人生は何が起こるかわからないから、いつ死んでも後悔しないように毎日を楽しく生きたい。笑顔を絶やさず、落ち込んだときは無心でお皿を洗うか、時間をかけてお風呂掃除。自分の不機嫌でまわりを不愉快にしたくない、と。

「一度きりの人生だから、やりたいことに貪欲であれ」

 石橋さんから同世代へのメッセージだ。(構成 生活・文化編集部)

AERA 2022年12月19日号

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