しかもその猫たちや島外からの支援で届けられるキャットフードなどをめぐって、現在トラブルが深刻化しているという。たった3世帯しかない狭い島でのこと、なんと厳しい状況なのだろう。
今では大洲市が住民の間に入っているそうだ。市に責任があるとは思わないが、問題に対応できるのも、市しかないのではないだろうか。青島は本当に特殊な「猫島」なのだから。
それでもやはりその本質は、普遍的なものなのかもしれない。人間のエゴと都合のぶつかり合い。複雑怪奇で、ときに泥沼化していく人間関係。そしてそれに振り回されて犠牲になるのは、いつも弱い立場にある猫たちなのだ。猫問題とは、つまり人間の問題にほかならない。
その意味でも、青島の未来はこれからも注目され続けるだろう。
(文と写真・瀬戸内みなみ)