黒豆、昆布巻き、栗きんとん……。三が日も過ぎて、そろそろおせちにも飽きてきた。七草粥もいいけれど、もっと濃いものが食べたい! そんなあなたに、ラーメンを食べ歩いて18年。年間300杯以上を胃袋に収めるラーメンライター井手隊長が年始に食べたい厳選5杯を紹介する。
【写真】今すぐ食べたい! 今年の”ラー始め”はここでキマリ!
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あけましておめでとうございます。いよいよ2019年がスタート、今年は元号も変わる節目の年。平成の30年はラーメン界にとっても激動だったと思う。
平成のはじめ、1989年頃からは首都圏を中心に豚骨ラーメンブームが起こり、その立役者だった「なんでんかんでん」が昨年6年ぶりに復活したことも記憶に新しい。1996年には青山「麺屋武蔵」、中野「青葉」、横浜「くじら軒」というその後の業界をリードする名店が誕生。その後、各地のご当地ラーメンがブーム化、東京にも数多くのお店が進出した。2000年を過ぎると、「頑者」、「六厘舎」、「つじ田」、「つけめんTETSU」など濃厚つけ麺の名店が次々に誕生し、つけ麺ブームが一気に広まった。2005年には鶏白湯ラーメン、2007年には汁なし、2010年頃からは淡麗系ラーメンがブームとなった。様々な新しいラーメンが毎年生まれ、今や世界に誇る日本の代表的な食べ物のひとつに成長した。
お正月のおせちやお雑煮はもう食べ飽きたというあなたのために、年始に食べたい美味しいラーメンをご紹介したい。和のラーメンから、麻婆麺や珍しい食材を使ったラーメンまでバリエーションに富んだ5店を選んでみた。
【鯛塩そば 灯花(四谷三丁目)】
四谷エリアに3店舗を展開する「灯花」グループだが、年始ならばまずここをオススメしたい。
愛媛県宇和島産の鯛でとった贅沢なスープが自慢の「鯛塩そば」(800円)は、日本人でよかったと思わせてくれるダシ感の溢れる一杯だ。
鯛100%のスープに塩ダレのみを加え、油を使わないヘルシーな作りが味の秘訣だ。鯛の旨味とまろやかなの塩ダレがかなりいいバランスで、あっさりした中にもコクがしっかりあり、奥深さもありと大変上品な美味しさだ。
締めには「鯛茶漬け」(390円)がオススメ。
鯛めしに胡麻ダレがかかった鯛のお刺身、炒り玄米を乗せ、残ったスープをかけてサラサラといただく。一度で二度美味しい一杯だ。年末年始休みなしで営業中。