【オリンパス】
技術開発部門 映像開発本部映像商品企画部 部長
城田英二さん
2018年のフォトキナが各社からフルサイズミラーレスが発表されるXデーになることは、販売側の市場の予想そして開発側の技術的予想が合致していました。ただし当社はレンズのラインアップなどマイクロフォーサーズでやり切れていない部分があるので、フルサイズは考えていません。また、フルサイズミラーレス機はマイクロフォーサーズと同じメリットが提供できるわけではないので、今後価値が際立ちプラスに動くと考えています。システムとしてユーザビリティーを考えて展開していきたいと考えています。現在は力をためている時期ですが、来年は期待してください。F1.2シリーズのレンズは実は欧州のディーラーからの要望を聞いて開発しました。海外からの情報を共有し要望を取捨選択し、製品づくりに生かしています。
【リコーイメージング】
リコーイメージング 代表取締役社長、
リコー Smart Vision事業本部カメラ事業部 事業部長
高橋忍さん
ちゃんとお客様が見えていて、他社にないプレミアムなカメラを作っていきたいと考えています。誰がユーザーで、何を望んでいるのか、それに応えていきたい。K-1IIへのアップグレードも、ペンタックスのフルサイズを待ってK-1を買ってくれた大切な人たちです。どれくらいの方がアップグレードするのか予想が難しく、準備も大変でしたが、社内で大切なお客様を再認識できました。できるだけお客様に近いところでやっていこうと思います。開発の力は強いというわけではありませんが、よいものは今までよりも少し長く使ってもらえるように少しずつ変えています。これまで2年に一度だった製品サイクルが2年半に一度になっても、よいカメラを出したほうがよいのではないでしょうか。
【富士フイルム】
光学・電子映像事業部 統括マネージャー
鵜殿真一郎さん
GFX50Sは、トッププロやハイアマチュアが使えるようにバランスをとったカメラでした。一方で、レンジファインダーのようなスタイルのカメラも多く、そうした声を世界中からいただいて開発したのが今回発表したGFX 50Rです。またカメラと一緒に使えるように、同時に薄型の50mm F3.5 R LMの開発をスタートしました。中判はプロというイメージがありますが、楽しんでほしいと思います。100メガピクセル(1億200万画素)のGFXも発表しましたが、こちらは100万~ 150万円くらいで考えています。プロでもこうした中判高画素カメラはレンタルで済ませることが増えていますが、所有して使ってもらうことを考えて開発しました。ベストなカメラにするべく、このカメラを使いたいという人の声を聴いて開発を進めています。
※初出で名前が間違えていました。訂正します。
【タムロン】
執行役員 映像事業本部 本部長
沢尾貴志さん
映像事業本部 商品企画部 部長
中川健二さん
映像事業本部 商品企画部
平川雄一朗さん
マーケティング・コミュニケーション室長
齋藤久美子さん
各社からフルサイズミラーレス機が出てきましたが、既存レンズについては動作の検証をし対応を考える予定です。また市場も盛り上がっていますし、欲しいと思っていただける対応レンズを積極的に作っていきたいと考えています。ソニーEマウント用の28-75mm F/2.8 DiIIIRXDのようなそれまでなかったコンセプトは大切にしていきたい。一眼レフ用のSP 15-30mmF/2.8 Di VC USD G2では、十分な光学性能はそのままに、AF速度の向上を図り、また新デザインですのでF2.8の大三元としてそろえたときに統一して利用できます。また好評の150 ~ 600ミリのように、高価で買おうと思わなかった方に届く新しい市場を作る製品を開発していきます。
(文/猪狩友則)
※「アサヒカメラ」11月号「フォトキナ2018リポート」から抜粋