2014年秋、広告マンとしてこれからというときに、難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)であると宣告を受けた著者のノンフィクション。
治療法は確立されておらず、次第に全身が動かなくなる。それでも「車いすだってカッコいいものが欲しい」と四輪駆動の電動車椅子で外出、ラジオのナビゲーターに挑戦するなど積極思考に感嘆する。
家族や友人らのロングインタビューが、著者の文章の間に挿入される構成がいい。発症後に結婚を決めたことや、著者の判断で訪問介護を受けていること、将来、すると決めている気管切開のことについて語る妻。東京から仙台まで新幹線で通院する著者に付き添った日々のことを語る父。様々な逸話から著者の人となりがわかると共に、常日頃のコミュニケーションの大切さを改めて認識させられる。
※週刊朝日 2018年9月21日号
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