子どもたちは、夏休み真っただ中。楽しい半面、毎日何をして過ごしたらよいのか、悩ましい時期でもありますよね。せめて、自ら進んで勉強してくれればご両親も安心ですが、目の前の子どもは、ここぞとばかりにダラダラを満喫中! イライラをためているママさんも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ダラダラ夏休みを有意義に変えてくれる学習マンガをご紹介します。子どもは楽しく読んでいるだけなのに、勉強にもしっかり役立つとしたら、ママのイライラもかなり減りそうですね。

マンガで勉強?とあなどるなかれ! 実はこんな利点があるんです!

書店の児童書コーナーをのぞくと、たくさんの学習マンガが並んでいます。
その内容を少し見てみると、いかにも「これを勉強しなさい」と知識を押しつけてくるものではなく、楽しく読んでいるうちに、いつのまにかいろいろな知識に親しんでしまうものが中心。最初は用語がわからなくても、ストーリーの面白さについつい読み進めていった結果、知らないうちに読む前にはなかった知識が身についているはず。
なかには、小学生には難しい内容もあるかもしれませんが、正確に理解しているかどうかは重要ではありません。楽しく読んでいるうちに、いつのまにか親しんでいた用語や知識。それをいざ授業で習ったときに、「これ、知ってる!」と思えた子は、学校の勉強も前向きに楽しめるようになることでしょう。
また、ひとつの分野が気に入って、もっと知りたいという気持ち(学習意欲)が芽生えるかもしれません。それによって、少しでも自ら学びを探求し、楽しめる手がかりになれればいい……。そんな気持ちで読ませてあげてください。
では、さっそく分野ごとのおすすめ学習マンガを紹介しましょう。

歴史マンガは、とっつきやすいものからトライ!

「日本の歴史」「世界の歴史」のマンガシリーズは、いろいろな出版社から出ていますが、ものによっては、まったく歴史に親しんだことがない子どもにとって、ハードルが高く感じてしまうことがあるかもしれません。
歴史初心者の子どもには、気軽に読むことで、大まかな時代の流れや歴史人物を理解できるマンガがおすすめ。次にあげるものなら、低学年から読むことが可能です。
□『歴史漫画タイムワープ』シリーズ(全14巻)/朝日新聞出版
主人公は、現代の子どもたち。先史時代から現代まで、さまざまな時代にタイムワープして、ドキドキワクワクの冒険を繰り広げます。子どもたちが大好きなギャグなどがちりばめられ、とにかく親しみやすいのが特長。歴史の基本的な知識を学び、興味づけをするのに最適です。
□『日本史探偵コナン』シリーズ(全12巻)/小学館学習まんがシリーズ
あの名探偵コナンが登場する歴史マンガ。子どもたちがタイムワープをして12の時代に散らばった「時のイシ」を集めながら歴史を旅するという展開で、それを、現代にいるコナンや少年探偵団たちが通信しながら助けるストーリー。時代ごとに1巻ごとに完結し、全巻でもひとつの物語にもなっています。ミステリーの要素があるので、子どもだけでなく大人も楽しく読み進めることができますよ。
□『まんが日本の歴史人物事典』/ビッグ・コロタン
歴史に興味を持ち始めた子におすすめ。ダジャレやギャグを交えたまんがで、日本の歴史人物をわかりやすく紹介しています。歴史人物への知識が深まれば、歴史を学ぶのが、もっと楽しくなりますね。2ページで一人物、有名な人物は4ページほどで簡潔にまとまっているので、本格的に学習を進めるようになったときには、辞書のようにも使えます。

貴重な地理マンガは、このシリーズ!

社会科のマンガといえば、圧倒的に多いのが日本の歴史で、そういえば地理のマンガはあまり見かけませんね。地理のマンガの場合、どちらかというと勉強的要素が強いですが、膨大な知識量を問われる中学受験を予定している子は、入塾前に読みこんでおくと、その後の勉強がスムーズに進むはず!
□『まんが47都道府県研究レポート』(全6巻)/偕成社
やんちゃでダジャレが好きな妖精「またさぼろう」と、旅行が好きな小学生の女の子「リョーコちゃん」が、北は北海道から南は沖縄まで旅をして、各地の地理や歴史、産業等をレポートします。夏休みの旅行先など、興味を持った県から、読み進めていくとよいかもしれませんね。

理科マンガは、マンガと解説が分かれていないものを!

理科マンガも、たくさんの出版社から出ています。マンガのページと解説のページ(コラム)が完全に分かれているものの場合、子どもによっては読み飛ばしてしまうことが……。その点、次にあげるマンガはストーリーの中にも知識がしっかりと組み込まれているので、理科に興味がない子も楽しく読むことが可能です。
□『科学漫画サバイバル』シリーズ/朝日新聞出版
韓国生まれの大人気シリーズ。「主人公たちが、なんらかのきっかけで、危機的な状況に陥り、サバイバルをする」というストーリーの中に、科学の知識が盛り込まれていて、要所要所に見開きで解説もされています。テーマとして、大きく「生物」「技術」「自然」「宇宙」「地球」「人体」「災害」に分かれおり、新刊も続々登場。テーマごとにひとつのストーリーが完結するので、子どもが興味を持つ分野から読ませてみましょう。
□『学校勝ち抜き戦 実験対決』シリーズ/朝日新聞出版
「サバイバルシリーズ」と同じく、韓国生まれの「実験対決シリーズ」。小学生が理科実験の対決をしながら、全国大会、世界大会をめざすストーリーです。サバイバルシリーズよりも、理科の勉強に直結する用語がたくさん出てきて、内容も難しくなっていますが、ストーリーが面白い分、どんどん読み進めることができますよ。

四コママンガで言葉の力を身につけよう

言葉の力は、学力にも大きな影響を与えます。小さいうちから、少しずつ伸ばしてあげたいものですね。
□『ちびまる子ちゃん満点ゲット』シリーズ/集英社
四字熟語、慣用句、同音異義語、ことわざ、敬語など知識に楽しく触れられる学習マンガ。「ちびまる子ちゃんの読書感想文教室」などもあるので、夏休みの宿題にも役立ちそうですね。たくさんのシリーズが出ていますが、一冊から気楽に購入できるので、まずは気になるものを選んでみては?── 学習マンガは、その他にもたくさんの種類が出ています。お子さんの好きな分野を見つけたら、集中的にその分野の本を読ませてあげると得意分野ができて、自信がつきますよ。なかには、図書館で扱っているシリーズもあるので、ぜひチェックしてみてください。

予備知識があれば、学校の勉強も楽しくなるはず!
予備知識があれば、学校の勉強も楽しくなるはず!