1都3県で展開するスーパーマーケットの「オーケー」は、一般の販売品を安く販売しているだけでなく、店内のベーカリーで焼き上げるパンやピザも人気が高い。そんなオーケーでは今、AIのユニークな活用法に取り組んでいる。それは「ピザの焼き色を判定するAI」。なぜ経営ではなく、現場のためのAIシステムを開発しているのだろうか。また、AIに「いい焼き色」を理解させるために、2000枚のピザの画像を地道に教えた。当初1000枚の画像を学習させたところ、ある理由で精度が低かったというのだ。その理由とは……。(ノンフィクションライター 酒井真弓)
スーパーマーケット「オーケー」が
ピザ焼き色判定AIシステムを導入
1都3県に140店舗以上を展開するディスカウント・スーパーマーケット「オーケー」。商品の状態を正直に伝える「オネスト(正直)カード」や、ナショナルブランド商品は地域一の安値を目指す「競合店対抗値下げ」など、高品質・低価格にこだわった施策を展開し、JCSI顧客満足度調査で12年連続1位を獲得している。
そのオーケーが、AIの力でさらに品質を追求しようとしている。ピザ焼き色判定AIシステム。どの店舗でも安定して美味しいピザを提供するための秘密兵器だ。
ピザといえば、オーケーを代表する人気商品で、鍛錬を積んだ総菜・ベーカリー部門の職人たちが一枚一枚丁寧に焼き上げている。そこにAIをどう活用しようというのか。