
本来自民党が見放されたきっかけは…
私は党内の意見を絶対視する、“自民党エコーチェンバー”が確実にあると思っています。特に7月の参院選後、「総裁を代えれば次の選挙で勝てる」という声が数多く聞こえてきて驚きました。
選挙結果についての議論は行われてしかるべきですが、本来自民党が見放されたきっかけは、政治とカネの問題。政治資金収支報告書への不記載など、貴重な献金に対して真摯に向き合ってこなかった実態があったわけです。エコーチェンバーの中で、私がこういう指摘をすると、党内では空気の読めない人として見られることもありますが、だからこそ重要な意見だと背中を押してくださる先輩方もいらっしゃいます。
――自民党で現存する唯一の派閥である麻生派に所属しています。派閥の功罪についてはどう考えていますか。
私は派閥プラットフォームのおかげで今の規模で活動ができています。そもそも、政治的バックグラウンドのない私が選挙で勝てたのは、団結力が高いカルチャーの中で先輩方のご指導や同僚の支えがあったおかげです。だから旧態依然とした政治のすべてを否定するつもりはありませんが、この局面においては、良き伝統と悪しき慣習の整理が必要だと思います。
――選択的夫婦別姓に賛成するご自身のスタンスは、自民党内では主流ではありません。同調圧力を感じませんか。
まったく感じません。むしろ、「自民党=保守のイメージが強く、選択的夫婦別姓にずっと賛成してきたのにそう見られない」とおっしゃる先輩の男性議員もいます。