中日・中田翔も“崖っぷち”…(写真提供・日刊スポーツ)
中日・中田翔も“崖っぷち”…(写真提供・日刊スポーツ)
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 プロ野球のペナントレースも終盤に差し掛かり、優勝争い、Aクラス争い、個人タイトル争いも佳境を迎えている。その一方で徐々に来季に向けての話も出てくる時期となったが、気になるのが結果を残すことができていないベテラン選手の去就である。いくら実績はあっても、戦力として見込めないと判断されれば早々に来季の契約を結ばないと通達されるケースも少なくない。そんな崖っぷちのベテラン選手の現状を探ってみた。

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 真っ先に名前が挙がるのが中田翔中日)だ。日本ハム時代は3度の打点王に輝くなど主砲として活躍。自らの不祥事で巨人に移籍になったが、そこでも長打力を発揮していた。2023年のオフに自らの意思で巨人を自由契約となり、2年契約で中日に入団。得点力不足に悩むチームの救世主として期待は高かったが、昨年は62試合に出場して46安打、4本塁打、21打点、打率.217という結果に終わっている。

 今年も自主トレで大幅な減量に成功するなど意気込みは感じられたが、開幕から結果を残せずに5月には登録抹消。8月7日にようやく一軍復帰を果たしたものの、代打で3打席出場しただけで再び二軍降格となり、ここまでの成績も打率.167、2本塁打、4打点と寂しい数字に終わっている、今年が2年契約の最終年であり、さらに推定3億円という高額年俸を考えると極めて厳しい状況であることは間違いないだろう。

 中田と同じくかつてのタイトル獲得者で苦しい立場となっているのが長野久義(巨人)、川端慎吾(ヤクルト)、島内宏明の3人だ。

 長野は2011年に首位打者、2012年には最多安打のタイトルを獲得。FAの人的補償で2019年からは広島に移籍し、4年間プレーしていたが、無償トレードという形で2023年から再び巨人に復帰していた。

 一昨年、昨年は代打と外野のバックアップ要員として存在感を示しており、今年も開幕から代打で2打席連続ヒットを放ったが、その後は調子が上がらずに5月には登録抹消。7月12日に一軍に復帰し、21日の阪神戦では22打席ぶりのヒットを記録したものの、その後は出番がなく29日には再び二軍降格となっている。人気と人望は絶大だが、今年で41歳という年齢を考えるとまさに崖っぷちという状況と言えそうだ。

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