街頭演説に臨む塩村文夏氏(左)と小川淳也・立憲幹事長(撮影/大谷百合絵)
街頭演説に臨む塩村文夏氏(左)と小川淳也・立憲幹事長(撮影/大谷百合絵)
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 20日に投開票が行われた参議院議員選挙の東京選挙区では、任期が短くなる“7枠目”の議席がどの候補に割り当てられるのか、デッドヒートが繰り広げられている。

【写真】パーフェクトスマイルで聴衆に応じる塩村氏

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 東京選挙区で当選確実が出ているのは、元スポーツ長官の鈴木大地氏(自民)、歌手のさや氏(参政)、元NHKアナウンサーの牛田茉友氏(国民)、外科医の川村雄大氏(公明)、共産党政策副委員長の吉良佳子氏(共産)、元人材紹介会社員の奥村祥大氏(国民)、元東京都議会議員の塩村文夏氏(立憲)の7人。

 改選議席7のうち1議席は、昨年の東京都知事選に出馬した立憲・蓮舫氏の欠員補充分。獲得票数が7番目となった当選者は、議員の任期が通常の半分の3年となる。

 今回の参院選は与党に逆風が吹いており、立憲は当初から議席を伸ばすとみられていた。AERA(7月7日号)で選挙情勢をシミュレーションしたところ、塩村氏の当選は固かったが、ふたを開けてみれば、塩村氏に当選確実が出たのは7番目とギリギリ滑り込む形に。“7枠目”の議席が割り当てられるのか、最終的な票数の確定が待たれる状況だ。

 事態を招いた一因は、立憲の“内輪モメ”にあったのかもしれない。塩村氏は14日、同党の小西洋之参院議員が行ったX投稿に苦言を呈した。小西議員は、東京選挙区における立憲のもう一人の候補者である奥村政佳氏への“戦略的投票”を呼びかけていたのだ。

「どの調査報道も東京選挙区の最後の第7枠は、立憲のおくむらまさよしと自民の二番手の争いで決まりとなっています。自民に東京で二議席を与えれば、参院で自公政治が続くことになります。立憲民主の支持者ではない方も、自民に二議席を渡さないため、立憲のおくむらまさよしに投票をお願いします!」

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