Aさんが求める「情報」を与えているのですから、とりあえず、会話は続くと思います。ただ、苦しいと思います。こんなに相手のことを好きなのに、相手は、僕が提供する「情報」だけを求めていて、それがなくなると、途端に興味のない顔になり、帰っていく。

 ちょうど、お金で相手をつなぎとめている大人のパターンですね。高価なプレゼント、ぜいたくな食事、派手な旅行なんてものを提供する時だけは、相手は嬉しそうだけど、何もない時は、退屈そうな顔を見せる、なんてことですね。

 その状態をどう判断するかです。

 ここで、ステップ3です。
 

 それでもいいんだ、それでも一緒にいられることが幸せなんだ、と踏ん切れれば、この関係を続けます。表面的には、友好な友人関係になれるでしょう。

 そんなの苦しすぎる、この切なさをなんとかしたい、という場合は、「思い切って告白する」という選択肢です。

 ただし、成功する可能性はとても低いでしょう。たまに、「告白してふられても、友達でいられるためにはどうしたらいいですか?」という相談を受けますが、かなり可能性は低いです。

 自分はなんとか冷静になろうとしても、告白された側、つまり相手が意識してしまうからです。

 ですから、「残念なサイン」の時に、思い切って告白するのは、「この苦しさに踏ん切りをつけたい!」という最終決断です。
 

 360さん。

 僕は、演劇の演出家です。その昔、ある女優さんを大好きになりました。でも、女優さんからは「残念なサイン」しかもらえませんでした。

 僕は、自分の恋心を抑えて、普通に会話し、相手の求める情報を提供(「あの映画・舞台は面白かったよ。おすすめです」「この前の演技は、こうしたらもっとよくなったんじゃないの?」等々)することが苦しくてたまらなくなりました。

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