後輩たちの未来のためにも、私はこれからも声を上げ続けたいと語る。(撮影・和仁貢介/朝日新聞出版写真映像部)
後輩たちの未来のためにも、私はこれからも声を上げ続けたいと語る。(撮影・和仁貢介/朝日新聞出版写真映像部)

――今年、弁護士らと「舞妓と接待文化を考えるネットワーク」を立ち上げました。

 有志の弁護士たちが集まってくださり、今年の1月には国連の女性差別撤廃委員会に、舞妓の人権侵害に関する報告書を提出しました。花街の閉鎖的な体質が変わり、未来の舞妓さんたちの人権が尊重され、安心して芸に打ち込める環境が整うことにつながればと願っています。

――顔を出して告発することは、非常に勇気のいることだと思います。実際、SNSでは誹謗中傷や殺害予告も受けたと聞きます。それでも声を上げるのはなぜですか。

 私は京都の街を愛していますし、舞妓は京都の花街を支える大事な文化の一つだと思っています。だからこそ、日本舞踊や三味線などお座敷文化が長く続いてほしいと心から願っています。けれど、その文化を守るには、舞妓たちが一人の人間として尊重され、性的接待や人身売買のような構造がなくならなければいけません。後輩たちの未来のためにも、私はこれからも声を上げ続けます。

(AERA編集部・野村昌二)

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