参院選で立憲民主党から出馬予定の蓮舫氏(撮影/川口穣)
参院選で立憲民主党から出馬予定の蓮舫氏(撮影/川口穣)
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 7月20日に投開票される参議院議員選挙に立憲民主党公認で立候補する蓮舫氏(57)が、AERAの単独インタビューに応じた。2024年の東京都知事選出馬のために参議院議員を辞職してから約1年。都知事選直後に「国政選挙はもう考えていない」と表明しながら、なぜ国政の舞台に戻ってきたのか。すでにわき起こっている世間からの批判にどうこたえるか。正面から疑問をぶつけた。

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――昨年の都知事選の直後、蓮舫さんは「国政選挙はもう考えていない」「これで国政に戻ったら渡り鳥みたいだ」と語っています。発言を翻したことに対して、世間からはすでに批判があがっています。

 去年の夏(都知事選)も、全身全霊で挑みました。たくさんの方が支援してくれて、130万人近い人が「蓮舫」と書いてくれたのに、負けてしまいました。それゆえ、街でいただいた声に応えることも、公約を実現することも、東京都から国をよくするということも、何一つできなくなった。喪失感があって、その後に対する答えもない中でいったんピリオドという意味でそう話しました。

『嘘つき』という批判には本当にごめんなさいと言うしかないですし、謙虚に受け止めて一年の心境の変化を丁寧にお話しするしかないです。渡り鳥を例に出して、渡り鳥君には申し訳なかったですけれど、渡り鳥になってでも戻りたいと思うくらい心境の変化が大きかったんです。

――心境の変化とはどのようなことでしょう。この1年、政治をどのように見ていましたか。

 衆議院で与党が過半数割れし、補正予算が修正されました。この政界の変化は見たことのない光景で、政治と距離を置いていたにもかかわらずすごくワクワクしました。一方、石破(茂)総理への失望もありました。私、石破総理にはすごく期待していたんです。自民党のなかでも野党に耳を貸すことができる人だし、リベラルな政策も打ち出せる人だと思っていたのが、どんどん自民党化していってしまいました。一番ダメだったのが高額療養費の自己負担増です。あれ、本当に突然出てきましたよね。骨太の方針にも自民党のマニュフェストにも書いていない、久しぶりにどこで決めたのかわからない政策が出てきました。財務省や自民党から見ると、高額療養費は使っている人が少ないから(自己負担が増えても)大丈夫だろうとタカをくくっていたのかもしれません。

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