撮影:馬場岳人(朝日新聞出版写真映像部)
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「仕事があったから、人とつながれた。仕事があったから、家族を支えられた」。102歳現役美容部員・堀野智子さんが語る、幸せな“仕事人生”。

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 ポーラ化粧品のセールスを始めて60年以上。新人賞から所長職まで経験し、得たのは“お金”だけではなく、“人との縁”と“生きがい”でした。入院先やバスの中でもお客様と出会い、仕事を通じて広がる豊かな人間関係。「お客様が一人でもいる限り、私は現役でいたい」という堀野さんの言葉には、人生を自分らしく歩み続ける力強さと温かさがあふれています。堀野さんの最新刊『102歳、今より元気に美しく』(朝日新聞出版)から一部を抜粋・加筆再編集して公開します。

*   *   *

――堀野さんが102歳まで働いてきたことで得た気付きなどがあれば、教えてください。

 ポーラ化粧品のセールスの仕事を始めたときは、こんなに長く続く一生の仕事になるとは思っていませんでした。

 ただただお客様に喜んでもらえるのがうれしくて、その積み重ねでここまで来たという感じです。

 最初の年から思いがけず多くの人に商品を買ってもらうことができ、新人賞をいただいたのが弾みになったように思います。ほめられると伸びるタイプなのかもしれませんね。

 ポーラには、長く勤めた人の表彰制度があります。

 私は勤続40年、50年、60年と表彰されました。家庭の主婦でも続けやすい仕事なので、勤続40年、50年の人は大勢います。

 90代でもバリバリ活躍している人が多いんです。心強いですよね。

 ポーラの仕事をすることで、たくさんの人とつながることができたのは、私の一番の財産だと思っています。

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