高熱が出たときにもいい

 また、牛乳の成分の9割弱は水です。その上、胃にとどまる時間が長く、持続的な水分補給に有効ともいわれています。つまり牛乳は脱水を伴う熱中症対策に有効なため、「夏牛乳」はとてもおすすめなのです。ぜひ暑くなる前の時間帯から飲みはじめてください。

 「夏牛乳」は脱水症状の予防と改善に効果的な上に、高熱が出たときにもいいでしょう。「熱が出たらスポーツドリンクを飲むように」と、医者に言われたことがあるかと思います。ただし、スポーツドリンクには独特の甘さがあるので、飲み慣れていない人には苦痛に感じるかもしれません。そこで牛乳の登場です。

 おすすめの飲み方は、炭酸水やサイダーと牛乳を1:1で割るドリンク「牛乳サイダー」(写真1右)。炭酸のシュワシュワッとした感じと牛乳の組み合わせは意外と新鮮で、口の中に清涼感が広がります。炭酸水で割れば甘みはなくよりすっきりとした味わいで、とても飲みやすいのも特徴です。「夏に牛乳は重たい」と感じる人にも好評です。ぜひお試しください。

(和田秀樹:精神科医)

こちらの記事もおすすめ プールでの熱中症は突然に…「水中だと気づかない」と専門家 20代記者は目の焦点合わず救急搬送
[AERA最新号はこちら]