「朝牛乳」で夜の眠りが深くなる
こうして日々、抑制されるメラトニンの分泌をスムーズにするにはどうしたらいいのでしょうか? それはメラトニンの材料となる食材をとることです。メラトニンは、たんぱく質の一種であるトリプトファンが材料となりますが、これは体内で合成することができない必須アミノ酸のひとつです。だから、食べ物から摂取するしかありません。そこで助けの手を差し伸べてくれるのが「朝牛乳」なのです。
牛乳を飲むとトリプトファンが体内に取り込まれ、セロトニンというホルモンを分泌します。このホルモンは、イキイキと暮らすために大切なもの。セロトニンは分泌されると、幸福感が増し、前向きで明るい気持ちになるなど、メンタル面に大きな影響を与えるため「幸せホルモン」と呼ばれています。
牛乳のトリプトファンはセロトニンに変換され、さらにメラトニンに変換されます。牛乳を飲んだらすぐにメラトニンを分泌するわけではなく、その点が一足飛びにはいかないところです。
「トリプトファン → セロトニン → メラトニン」というゴールにたどり着くには14~16時間かかるといわれ、朝8時に牛乳を飲むと、夜の10時~12時頃に分泌されることになります。ちょうど就寝時間にあたりますね。
つまり、朝牛乳を飲むことで、夜に向けて睡眠体制を整えることになります。自分の就寝時間から逆算して朝牛乳を飲むと、深い眠りにつけるようになります。
「昼牛乳」でヨボヨボを防ぐ
「スーパーへ買い物に行くのが面倒だな」とか、「あのカフェに行きたいけれど、入り口の階段がちょっと不安……」というとき、ありませんか?
小さな面倒くさいを積み重ねていくうちに、どんどん活動量が減ってしまい、高齢になればなるほど筋肉や骨などの運動器官が弱くなってしまいます。足腰が弱ってくると、さらに外出が億劫になる。これではヨボヨボへと一直線です!
こういうときこそ牛乳を飲んでほしいものです。これが活動の多い時間帯に飲む「昼牛乳」です。
たんぱく質はアミノ酸が連なったもので、その構造や種類によってさまざまな役割があります。例えば、サプリメントや基礎化粧品などに含まれる「コラーゲン」もたんぱく質のひとつで、皮膚や骨などをつくるもの。コラーゲン入りのサプリや化粧品は肌を再生する効果が期待できるため、それが美肌に欠かせない成分といわれる所以です。ただし、コラーゲンは皮膚から吸収されることはありません。