
支持率アップで解散・総選挙に打って出るシナリオ
前出の閣僚経験者A氏が言う。
「これで解散・総選挙へのシナリオが見えてきた」
支持率が低迷している石破政権だが、小泉氏がテレビ各局をまわってPRし、実際にコメ価格が低下してくれば、支持率も反転するという見方がある。自民党の元政務調査役で政治評論家の田村重信氏はこう話す。
「ピンチをチャンスに、石破首相は起死回生をねらって小泉氏をあてたと感じます。小泉氏の知名度と勢いで、コメの値段を一気に下げる。それで支持率がアップすれば、解散・総選挙に打って出るというシナリオはあり得ます。石破首相は5回目のチャレンジで首相になった。内閣不信任で追い詰められて辞職するくらいなら、解散・総選挙をするでしょう。」
自民党のA氏はこう話す。
「今までは6月の都議選、夏の参議院選挙での自民党の大敗が世論調査などで見えていた。しかし、コメの価格が一気に下がれば、小泉氏は人気沸騰、内閣支持率も上がる。そのタイミングで解散・総選挙をすれば、石破政権も延命できるというストーリーでしょう。衆参ダブル選挙もあるんじゃないでしょうか」
自民党内には「コメ解散」情報が広がりつつあるという。自民党の中堅議員はこう話す。
「夏の選挙が厳しい参議院議員は、衆参ダブル選挙は大歓迎。ただ、衆院選は昨年10月にやったばかりで、1年もたたないうちにまたかという声もあります。しかし、衆院は少数与党で、野党が内閣不信任案でまとまれば、いつ政権交代になるかわかりません。それなら、衆参ダブル選、もしくは解散・総選挙もありかなという気はする。近く選挙に備えてポスター用の写真を撮影する予約を入れた」
コメ騒動からコメ解散へ、一気に進むことがあるかもしれない。
(編集部・今西憲之)
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