
スタンフォード大学に3人の息子を送り出したアグネス・チャンさんと東大理Ⅲに4兄妹を合格させた佐藤亮子さん。子どもの才能の引き出し方、そして受験への臨み方について語り合った。
【写真】息子3人がスタンフォード大 アグネス・チャンが明かす受験の裏話
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佐藤亮子さん アグネスさんの息子さんたちは今は皆さん米国ですか?
アグネス・チャンさん はい。今は次男が一時的に日本に帰国していますが、長男と三男は米国にいます。長男は結婚して、今2歳になる娘がいます。
佐藤 うちは息子3人が全員灘から東大理III、アグネスさんのところは息子さん3人がスタンフォードということで、昔から何かと比較されることが多かったですね。
アグネス そうそう。うちも3人とも同じ米国の高校なんですよ。最初に入った長男が楽しそうに高校生活を送っていたので、弟たちも自然と同じ進路を選んでいきました。
佐藤 家の中にロールモデルがあるって、本当に大きいですよね。大変な時期でも「自分も頑張ろう」と思える環境が自然にできるので。
受験直前に先生と衝突し、ヒヤヒヤ
アグネス でも、灘に全員って大変だったでしょう?
佐藤 長男はずっと成績が良くて塾でもあまり苦労しなかったんです。だから弟たちの受験の時はよく面倒を見てくれて、助かりました。
アグネス 息子たちは小学校から中学までは日本のインターナショナルスクールに通ったのですが、そこは中学までしかなかったので、その次はどうしようと正直迷いました。
佐藤 日本の学校に入ることも考えました?
アグネス もちろん考えました。でも最終的には長男自身が米国の高校に行きたいと言って。米国の高校入試は、有名私立校になると、学校の成績、課外活動、先生からの推薦状などが必要です。うちの長男は、受験の前年に先生とちょっと衝突があって、本当にヒヤヒヤしました。
佐藤 いわゆる形式的な推薦状じゃないんですね。相手があることですし、関係性の積み重ねがないと書いてもらえないというのは、自分だけの頑張りだけではどうにもできないことがありますから大変ですよね。