5月18日、ようやく視線を合わせ、握手をする新井、藤川両監督(日刊スポーツ)

ピリピリした関係があってもいい

 阪神時代にチームメートだった新井監督と藤川監督の遺恨がメディアに大きく取り上げられる形となったが、球界OBは苦笑いを浮かべる。

「大きく取り上げられていますが、遺恨でもなんでもないですよ。一昔前だったら監督同士が面と向かって口論になることは珍しくなかった。星野仙一さんは中日の監督時代、死球でぶつけられたら乱闘の先頭を切っていましたしね。巨人ヤクルトの対戦でも、不仲とささやかれていた長嶋茂雄監督と野村克也監督は口も利かなかった。今は選手も監督も仲が良すぎるんですよ。生活をかけて野球しているんだし、ピリピリした関係があってもいいと思いますよ」

 阪神と広島の対戦で、今後もこの話題が蒸し返されるだろう。もし、この対戦で次に死球が出たら、両軍の指揮官はどのように対応するか。選手が故障で離脱する事態にならないように願いつつも、熱い戦いに注目したい。

(今川秀悟)

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