水野美紀
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 現在放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は、横浜流星演じる蔦屋重三郎が江戸の出版王までのぼりつめる波乱万丈の生涯を描いているが、並みいるキャストの中で、水野美紀(50)の“怪演”が話題になっている。水野は女郎屋「松葉屋」の女将・いね役として、当時の既婚者の風習だった眉を剃った姿を再現しており、その迫力あるたたずまいが視聴者から大きな反響を呼んでいる。

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 5月10日には、水野が自身のXで「特製缶バッジ」とのコメントとともに、“眉なし姿”がプリントされた大量の缶バッジの写真を投稿。水野の公式ファンクラブに早期入会するともらえるバッジのようで、SNS上では「缶バッジ欲しさに入信いや入会しそうだ」「欲しいしそれをグッズにしちゃう水野美紀さんにハート掴まれつつある」などの声が目立っており、“眉なし”の水野がちょっとしたブームになっている。

 水野といえば、1990年代に人気を博したドラマ「踊る大捜査線」(フジテレビ系)シリーズにレギュラー出演し、その名がお茶の間に浸透。その後、さまざまな作品に出演する中で正統派路線から徐々にシフトチェンジし、現在は常識外れなキャラクターも“怪演”できる女優となった。

「反響を呼んでいる水野の“眉なしメイク”ですが、『あさイチ』に水野が出演した際、特殊メイクで『1時間ぐらいかかってしまう』と明かしていました。手順としてはノリで凹凸をなくして、その上にシールを貼り、さらにシリコンをつけて凹凸を消して色をつけるとか。また、何とかメイク時間を短縮できないかと思い、極限まで眉毛を脱色して剃ったと告白していました。そうして眉毛を最小限にするとシリコンの工程を省けるので、20分ほどで完成するそうです。水野さんクラスの女優が、極限まで眉毛を剃ってしまうとは驚きです」(テレビ情報誌の編集者)

 一方、「NEWSポストセブン」(3月2日配信)のインタビューで水野は、演じる「いね」について事前に「かなり早口でカネに細かい女将」と説明を受け、せっかちな性分を表現するために抑揚をあまりつけず、早口で言葉をポンポン投げ渡すようなしゃべり方を心がけていると明かしていた。さらに、雇う側と雇われる側の関係性を明確にするため、「女郎たちとは少しドライな距離感を保つようにしている」と告白。また、眉毛には人格が現れるので、隠れると無表情に見えがちになり、特殊メイクによっておでこも動かしづらくなるので、何とかおでこを動かしつつ目で感情を伝えられるように意識していると語っていた。

 こうした細かい役作りをしているからこそ、単なる怪演ではなく、役そのものに説得力が生まれるのだろう。

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