春の園遊会に出席し、中の池沿いの小道を談笑しながら歩く、秋篠宮妃の紀子さまと三笠宮家の瑶子さま=2025年4月22日午後3時6分、東京・元赤坂の赤坂御苑、JMPA 
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 昨年は、金髪にピンクメッシュをいれた髪型で園遊会に出席し、注目を集めた三笠宮家の瑶子さま。今回の園遊会もハチミツ色の金髪に、赤みのある薄い紫である淡紅藤(うすべにふじ)の訪問着が美しく映えていた。

【写真】アヤメが大きく配された淡紅藤の訪問着が、金髪と美しく調和している瑶子さまはこちら!

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「ははは」

 新緑が美しい赤坂御苑にさわやかな笑い声を響かせたのは、三笠宮家の瑶子さま。三笠山と呼ばれる小高い丘から降りた場所で、招待客とお話をしているうちに盛り上がったようだ。

 瑶子さまといえば、剣道の有段者として知られている。学習院の初等科時代から習いはじめ、大学の剣道部女子部では副主将を務めたほどの腕前だ。昔は、警視庁の道場で練習をしたと報じられたこともあった。

 さっぱりとしたご性格のようで、関係の深い式典では、ざっくばらんにお話をされることもある。この日の園遊会でも、体が前後に揺れるほど自然体の笑顔を見せる一方で、バレエダンサーの森下洋子さんとの懇談では、腰をかがめて目線を合わるなど柔らかな「おもてなし」を見せていた。

 女性皇族が和装で臨んだ春の園遊会。トレードマークとなった金髪のように、瑶子さまは、やさしくきれいな色味の装いを選ばれることも多い。

春の園遊会。三笠山付近でバレエダンサーの森下洋子さん、清水哲太郎さんと懇談する三笠宮家の瑶子さま。声が響くほど明るく笑ったり、ときには腰をかがめて目線を合わせ、丁寧に対応された=2025年4月22日午後2時27分、東京・元赤坂の赤坂御苑、JMPA

 この日お召しになったのは、アヤメが大きく描かれた訪問着。かすかに赤がはいった薄い紫色である淡紅藤(うすべにふじ)色の生地には、香りを聞き当て、縦線と横線の図で示す「源氏香」の地紋が大きく大胆に織り込まれている。合わせたのは、花車と菊が優雅な西陣織の帯。

 事情を知る人物によると、この優雅な着物は、三笠宮家に伝わる品を仕立て直してお召しになったのだという。

「歳月をおいた着物は、色味も落ち着き風情がでます。色味も柄もはっきりとした淡紅藤の訪問着を、上品でありながらモダンにお召しでした。また、源氏香の地紋をここまで大きく織り込むような大胆な意匠もいまはなく、大変よいお品です」

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