投手でもう1人面白いのが甲斐の人的補償で巨人から加入した伊藤優輔だ。プロ入り1年目のオフにトミー・ジョン手術を受けたこともあって2年目から育成契約となったが、4年目の昨年に支配下復帰を果たすと、一軍でも8試合に登板して防御率1.04と結果を残した。今年は開幕一軍入りは逃したものの、二軍ではここまで2試合に先発して防御率1.50をマークしている。12回を投げて9四球という数字は課題が残るが、元々制球力がある投手だけに、先発ローテーションに入ってくる可能性もあるだろう。
主力が相次いで離脱しているのはチームにとってはピンチだが、これまで出番のなかった選手にとっては逆にチャンスであることは間違いない。今回名前を挙げた選手以外からも、この絶好の機会をモノにしてブレイクする選手が出てくることを期待したい。
(文・西尾典文)