早坂泰彦さん(右)、早坂華乃さん(撮影:写真映像部・和仁貢介/styling:信海茉美/hair & make up:佐藤美春)

夫 早坂泰彦[52]パンゲア 代表取締役 多国籍DINING Pangaea 経営

はやさか・やすひこ◆1972年、埼玉県出身。日本文理大学卒業後、フリーランスの助監督として映画やテレビドラマの制作に携わりながら、オーストラリア1周、船旅で地球2周、アメリカ横断を経験。2005年、33歳のときに飲食業界に転向し、同年現在のお店をオープンする

 自分は体力に自信があるほうで、助監督時代はしょっちゅう徹夜し、33歳で飲食店を開業後も当たり前のように無休で働いていました。ところが、2年半前に1型糖尿病を発症。入院をきっかけに、週休2日を守って家族との時間も増やし、健全なワーク・ライフ・バランスを保っています。

 うちの母親は自ら専業主婦でいることを選び、「働きに出なければいけなくなったら離婚する」と言うようなタイプでした。その影響か、自分も女性は家にいるのが“普通”だと思っていました。それが社会に出て、多くの女性が生き生きと活躍しているのを見て、考え方が一変。妻がフォトグラファーとして起業するときも大賛成でした。次男のアトピーが治るまで3年間、ずっと半泣き状態だった妻を思えば喜びはひとしおでした。

 起業当初、好きな写真を仕事にできるんだから稼ぎはお小遣い程度でいいと言っていた彼女。それが予想以上の依頼があって法人化することに。常に技術を磨き、自分を高める姿勢に刺激を受けています。

(構成・茅島奈緒深)

AERA 2025年4月14日号

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