楽天・辰己は「本物のスーパースター」かそれとも…?(写真提供・日刊スポーツ)
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 楽天・辰己涼介は「本物のスーパースター」になれるのか。

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 グラウンド内外で多くの話題を提供し続け、現時点でもNPB屈指の知名度があるのは間違いない。自身が公言するように楽天を頂点へ導き、メジャーでの活躍ができるまでになれば誰もが納得するはずだが……。

「持っている男」は健在だった。3月28日のオリックス戦(京セラドーム)、相手左腕・宮城大弥の史上初となる開幕戦完全試合を打ち砕いた。

「ベンチ内は『おいおい……』という嫌な雰囲気だった。(楽天は)ネガティブな話題も多く、『(完全試合を)やられて、また叩かれるのかも……』という思いもあった。『やはり打ったのは辰己か……』という感じ(笑)」(楽天関係者)

 8回表、先頭で打席に立った四番の一打は、一塁前に転がって内野安打となった。NPBでは開幕戦の完全試合は1度もなく(無安打無得点試合を含む)、記録達成ならば大騒ぎだったはずだ。

「大仕事」をやってのけた辰己はNPBを代表する選手になりつつある。昨季はパ・リーグ最多安打となる158安打を放ち、守備でも397刺殺で外野手のシーズン最多記録更新。初のベストナイン、4年連続ゴールデングラブ賞を受賞、プレミア12では侍ジャパン入りも果たした。

「走攻守でセンス抜群、練習熱心で野球に真摯に取り組む選手。言動でヒヤッとさせられることもあるが、近年見なくなった面白いタイプ。この先、何をやってくれるのか注目している人は多い」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 昨オフのゴールデングラブ賞表彰式では、全身金ピカ姿などのコスプレを披露。国際試合・プレミア12では試合前の国歌斉唱中や円陣での声出しでふざけたような行動を取った。また試合中に受けた死球の状態を聞かれると、「骨折していました」と答えるなど、賛否両論を巻き起こす言動は多い。

 また、今年1月24日の契約更改では、「(目標は田中将大投手を超える)25勝0敗です。二刀流させてもらいたい」と直訴。2月7日にキャンプ地(沖縄・金武)でブルペン入り、三木肇監督や石井一久GM、視察に訪れた三木谷浩史オーナーの前で7球を投げ込んだ。

「自分から話題を発信するのは、今の野球選手という感じ。色々と苦言を言いたがる人は多いが、グラウンドで結果を出せば何の問題もない。しかし、今季は調子が上がって来ていないのが少し気がかり」(楽天OB)

 今春オープン戦は終盤に腰の違和感で2試合を欠場するなど、打率.206、2打点、本塁打なしに終わった。「バッチリです。いつでも開幕してオッケーだったので」(辰己/3月23日)と明るく語っていたのだが……。

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