「過去のパフォーマンスではS&P500のほうが良いですが、今後も米国が成長し続けるとは限りません。成長したとしてもどこかのタイミングで鈍化するかもしれません。全世界株式なら、運用成果に応じて国や地域の割合が調整されるため、米国が成長し続けなくても安定したリターンが狙えます。長期的な資産形成を前提とするなら、勝てる投資よりも“負けない投資”が重要です」
MSCI ACWIは全世界47カ国に分散されているとはいえ、うち6割は米国が占める。米国経済の成長の恩恵も受けながら、リスクを抑えてバランスよくリターンを狙うなら全世界型株式が向いているといえよう。
本当に「二択」でいいのか!? 商品は「リスク許容度」で選ぶべし
人気、実力ともに充分といえるS&P500とオルカン(MSCI ACWI)だが、本当にこの2つの選択肢だけしかないのだろうか。頼藤氏は、自分に合った商品を選ぶうえでは、自身の「リスク許容度」を把握する必要があるという。
リスク許容度とは、「どのくらい損失に耐えられるか」の度合いを指す。一般的には、収入・資産・年齢・投資経験によって変わり、許容度が低いほど預貯金や元本確保型商品のような値動きの少ない商品が選択肢に挙がる。許容度が高いなら、リスク・リターンの高い商品を検討するのも一つの手だ。

「リスク許容度が高ければ良い、低いから悪いということは一切ありません。人と違って良いのです。大事なのは自分の許容度に合った商品を選ぶこと。投資における"リスク"とは、値動き(リターン)の変動幅を指します。変動が大きければ、その分損をするときも大きいということです。それに耐えられるのかどうかで判断しましょう」
投資信託のリスク・リターンは、中に含まれている資産によって異なる。一般的には債券よりも株式、国内資産よりも外国資産のほうがリスク・リターンは高くなる傾向にある。
投資商品のパフォーマンスが良かったとしても、自分のリスク許容度を超えたリスク・リターンの商品では“良い”選択とはならない点に注意したい。