
大谷翔平選手を筆頭に、メジャーの舞台で躍動する日本人選手たち。今季の注目ポイントを元メジャーリーガー・小林雅英氏が分析する。AERA 2025年3月31日号より。





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メジャーで活躍する日本人選手の中心軸が、昨年ワールドチャンピオンに輝いたドジャースの大谷翔平(30)、山本由伸(26)、新加入の佐々木朗希(23)だ。佐々木以外にも菅野智之(35、オリオールズ)、小笠原慎之介(27、ナショナルズ)、青柳晃洋(31、フィリーズ傘下)、桐朋高校の森井翔太郎(18、アスレチックス傘下)が新たに異国の地で挑戦する。昨年の活躍が光った今永昇太(31、カブス)、菊池雄星(33、エンゼルス)の投球からも目が離せない。今回の記事で各選手を分析してもらったのが、白鴎大でコーチを務める小林雅英氏(50)だ。現役時代に日米通算40勝39敗234セーブ6ホールドをマーク。ロッテの守護神として活躍し、メジャーでもインディアンスで2年間プレーした。
小林氏が「最も気になる投手」と挙げたのが、ロッテの後輩の佐々木だった。
「誰もが認めるすごい球を投げますが、高校を卒業してプロで5年しかプレーしていない23歳であることを忘れてはいけません。米国でトレーニングをすることで体つきが変わってきますし、精神面も成熟してくる。10年後も第一線で活躍できる選手ですし、長い目で見る必要があります。1年間先発ローテーションをきっちり守り、2ケタ以上勝つためには時間が必要です」
投手タイトル狙える
大谷は二刀流復活が期待されるが、体に掛かる負担を考慮してオープン戦途中で投手の練習を中断した。「他の投手だったらライブBP、マイナーの試合で登板と段階を踏んで仕上げていきますが、大谷選手は打者として必要不可欠な存在なので試合に出続けなければいけません。投手で復帰する時期が気になりますね」